第二新卒は就職が有利になってきている?その4つの理由とは
第二新卒の市場価値は以前よりも高まっている
第二新卒とは主に大学や短大などを卒業後、3年以内の人材を指す言葉です。以前はこの第二新卒は、他の中途採用者と同じように扱われていたのですが、年々状況が変化してきています。高齢化の影響もあり若年層の価値が以前よりも高くなってきているのです。その為、第二新卒は新卒ほど、就職に対して強みがあるわけではありませんが、どの企業にエントリーしたとしても強みがあるのです。
では第二新卒としての強みは、どのように活かすことができるのでしょうか。第二新卒としての最も理想的な転職は、一社目の経験を活かすことです。例えば新卒で自動車メーカーに就職したのであれば、自動車関連の業界を狙うことが妥当です。それは自動車部品でも他のメーカーでも、代理店でもいいかもしれません。
とにかく前職の経験を活かすことを考えましょう。そうすれば、第二新卒にさらに業界経験という強みが加わり、より転職活動が有利になります。しかし新卒で入社した業界が合わずに、違う業界で働きたい場合もありますよね。その場合は全く未経験でチャレンジするわけですから、経験者という強みはなくなります。では第二新卒で未経験の業界に挑戦する場合、どのような職種が有利になるのでしょうか。
第二新卒として就職活動する際は、職種にこだわり過ぎてはいけない
第二新卒として就職活動する際は、実は職種にこだわり過ぎてはいけません。何故なら、第二新卒者の価値は、若さと基礎的なビジネスマナーが身についていることだからです。つまり新しいことを素直に吸収できるスキルに価値があるのです。
実際に職種へのこだわりを無くして、IT系のエンジニア、営業職、その他の技術職へ興味を広げれば、「第二新卒歓迎」という文言が並ぶ求人は少なくありません。就職活動をする際に最初から、これらの選択肢を排除する必要はないのです。特に明確に自分の方向性が定まっていない時ほど、業界、業種に関しては幅ひろく考えることが大切です。
第二新卒は中途採用が増える時期を見極めて就活しよう
第二新卒とし就職する際はタイミングを見極めることが大切です。例えば4月、5月の会社の人事部門は新卒者の育成や事務処理で忙しくなるので、この時期に中途採用を行う会社は少なくなりがちです。しかし、9月、1月頃になるとボーナスを受け取った後の時期となるので、退職者が出て欠員で採用が始める可能性があります。
また決算前の時期に採用を実施する会社もあるので、そういった会社なら、1月中旬以降~3月ぐらいが狙い目です。このように第二新卒の強みを活かしたい場合は、転職するタイミングにも配慮することが欠かせません。ちょっとしたことのように感じるかもしれませんが、時期を狙って転職活動するだけで採用される可能性を高めることができるのです。
第二新卒、既卒の就職活動が有利となってきている4つの理由
第二新卒、既卒の強みは前述したように、若さと基礎的なビジネスマナーが身についていることです。既卒で就職経験が無い場合、ビジネスマナーは習得できていないかもしれませんが、それでも市場価値は決して低くはありません。
特に技術系やITエンジニアとなると、ビジネスマナーよりも新しいことを覚える力や、素直に指示を受け入れる力の方が求められます。そうなると既卒も第二新卒も同等の価値となるのです。では何故第二新卒・既卒が正社員への就職活動で有利となってきているの。、前述した内容を含めて、その理由を以下にまとめます。
- 若手人材が不足している企業が増えてきている
- 第二新卒なら素直に先輩の指導を受け入れやすい
- 年齢が若いので体力がある
- 基礎的なビジネススキルの教育の機会が必要ない
ではここからは上記内容について一つずつ、詳しく解説していきます。
若手人材が不足している企業が増えてきている
企業は業績や景気が悪化した場合に採用を控える傾向がありますが、若手人材の採用を長年見送ってきた会社ほど、若手人材が不足してきています。またITエンジニアに関しては医療業界の看護師と同じように、慢性的な人手不足が起きている状態です。その為、第二新卒が求められているのです。
特にITエンジニアの場合、最初から正社員採用のところが多く、未経験から育てる気概があるところも少なくありません。大手企業の第二新卒採用は契約社員採用が多くなります。そういった状況の中最初から正社員というのは魅力的ですよね。第二新卒は若手が不足している会社にとっては価値が高い存在なのです。
第二新卒なら素直に先輩からの指導を受け入れやすい
第二新卒を求める会社の多くは、若手人材に素直であることを求めます。これは中途採用を長く経験すると見えてくることなのですが、人は年齢を経るにしたがって、自分なりの拘りを持つようになります。それはちょっとしたパソコンの操作や仕事の進め方、コミュニケ?ションの取り方等です。
その為、30代、40代を中途採用すると能力は高くてもマネジメントが難しいという問題が生じやすいのです。その点、第二新卒であれば経験者数も一社程度の場合がほとんどなので、強いこだわりがある場合などほとんどありません。
つまり第二新卒は良い意味で会社にとって教育しやすく、価値が高いのです。正社員として人材を採用することは企業にとってそれなりにリスクがある行為でもあります。その為、従順な人材を求めて第二新卒を歓迎している会社があることも理解しておきましょう。
年齢が若いので体力がある
営業職、もしくはまだ安定期に入る前の創業期、成長期のベンチャー企業でも第二新卒は歓迎されやすい傾向があります。その理由はどうしても業務を遂行するにあたり、体力が必要になるからです。営業職は色んな現場を飛び回るので、体力があることは大前提ですが、事務職であったとしても、創業期や成長期は体力が求められます。
大企業であれば事務測はほとんどの業務がマニュアル化されていて、ルーティン業務をこなすだけで一日が終わる場合が少なくありません。しかし創業期や成長期の会社では、新しくマニュアルを作成しなければならない場合もあり、事務職であったとしても、夜遅くまで残業が求められる場合が多いのです。
大企業のように安定期に入っている会社とベンチャー企業の違いはここにあります。その為、これから盛り上がっているベンチャー企業ほど、第二新卒のような若手人材を求める傾向があるのです。
基礎的なビジネススキルの教育の機会が必要ない
企業にとって新人教育、研修というのはコストでしかありません。以前の日本社会では終身雇用が前提であり、長い年月をかけて教育すればその社員が一生働き続けるので、研修の投資効果は高かったといえるでしょう。しかし現代の日本では転職することが当たり前の世の中となり1つの会社で一生働き続ける、という前提が崩れています。
回収できる見込みが確かではない投資を削減させていくのは企業としては当然の判断ですよね。つまりできるだけ教育コストは削減したいというのが、多くの企業が持つ本音なのです。第二新卒者は1社目の会社で、ビジネスマンとしての基礎を身につける新人教育を終えている場合がほとんどです。
企業にとっては即戦力にはならないかもしれませんが、少なくとも新卒にするようなビジネスマナーなどの基礎研修が不要になるのです。その為、第二新卒者は研修コスト・教育コストを削減させたい会社からも魅力的な人材だといえるのです。
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