介護職は続かない?本音の退職理由ランキングトップ10

介護の仕事が続かないのは本当か

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介護の仕事は「3K」キツイ、汚い、危険な仕事だといわれる場合もありますが、実際のところはどうなのでしょうか。どんな仕事であったとしても、きついことや危険なことが全くゼロ、ということはありません。例えば営業職でも、きついノルマが課せられ、法律違反寸前の営業手法を強いられるなど、危険性がある仕事は存在します。では介護の仕事の問題点はどこにあるのでしょうか。

それはブラック介護施設の存在です。介護業界でもやりがいを感じ、介護を一生の仕事としている人は大勢存在しています。そういった人達はほとんどがホワイトな介護施設への転職を成功させています。ホワイトな介護施設は資格取得支援など、教育体制も整っている可能性が高くなります。介護業界は資格社会なので、資格取得がしやすい環境なのかどうか、ということが職場選びには欠かせないのです。

しかし一度でもブラックな介護施設に入職してしまうと、やりがいを感じる前に、肉体や精神のバランスを崩してしまいがちです。そうなってしまうと、短期間で退職する可能性が高くなるのです。

ブラック介護施設に入社してはいけない

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一般企業だけではなく、介護業界にもブラックな労働環境の会社は存在します。噂話やネットの口コミで書かれている批判的な介護業界に対する意見は、そのほとんどがブラック介護施設の経験者である可能性が高いのです。例えばモラルがある法人であれば求人広告に掲載している内容と、実際に従業員に与えている給与や福利厚生は、ほとんど相違がありません。

これは常識的に考えると当然のことですよね。しかしブラックな介護施設になると、求人広告に掲載した内容を無視するどころか、雇用契約書の締結なしで働かせる場合もあります。さらに悪質になると就業規則がない、もしくはあったとしても従業員には見せないところもあります。そういった介護施設では労働者を守る為のルールが存在しないので、どうしても離職率が高くなっているのです。

ではどうすればそういったブラックな介護施設への入社を回避することができるのでしょうか。その方法の一つは大手の派遣会社を活用することです。派遣会社から派遣スタッフとして就業すれば、雇用元が派遣会社となるので、残業代の未払いや、就業規則が存在しない、という不利な立場に追いやられる可能性が低くなります。派遣会社は雇用期間の定めはありますが、同時にある程度守られた立場でもあるのです。

介護業界への転職は優良介護施設の見極めが欠かせない

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ブラック介護施設を回避する為には、介護業界へ転職する際は、優良介護施設の見極めが欠かせません。介護業界の中でも従業員満足度が高く、離職率の低い職場はあります。そういったところに転職できれば、教育体制も整っている場合が多いので、長期的なキャリアアップも考えることができるのです。では次に、ブラック介護施設の見極めの参考にもなる、退職理由ランキングを紹介します。

介護職、本音の退職理由ランキングトップ10

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第1位 給与が低すぎて生活が成り立たない

退職理由でダントツに多いものが給与への不満です。これは特に男性に多い退職理由ですが、子供の出産や結婚が決まるとどうしても男性にはある程度の年収、経済力が求められます。介護職の年収は他の業界と比較しても決して高いとはいえません。その為、高い年収を求めて他の業界へ転職する場合が多いのです。

第2位 仕事内容と報酬のバランスが合わない

介護の仕事は、現場によっては精神力だけでなく体力も求められるハードな場合が多くなります。これは20代、30代なら体力的に問題がなかったとしても、40歳を越えてくるとどうしても身体に疲れが残りやすくなります。長期的に働き、身体に故障を起こす人も少なくありません。その為、仕事内容と報酬のバランスが合わないと感じ辞めていく人が多いのです。

第3位 有給休暇が取得できない

有給休暇が取得できないことを理由に退職するケースも後を絶ちません。本来であれば有給休暇は労働者の権利です。有給の取得日に関して相談を持ち掛けることはあったとしても、基本的に法人が拒否できるものではないのです。しかし人手不足を理由に、有給休暇が取得できない状態になっている施設もあるのが実際のところです。

第4位 病気でも当日欠勤が許されない

体調を崩してしまった場合や、家族の病気や事故など仕事をしているとどうしても休まなければならない日は出てきてしまうものです。しかしブラックな介護施設は、そもそも当日欠勤を許さないという独自ルールを設けている場合があります。他の出勤者を見つけない限、休ませない等、実質的に事情があっても当日欠勤が許されていないのです。このようなルールがある介護施設に小さなお子様がいる女性が入職した場合、短期間で離職するケースが多いのです。

第5位 「希望休」を出せると聞いて入職したが、実際には休めない

介護の仕事は、土日祝日が基本的には関係ないので、シフト制で勤務することになります。その為、職員はプライベートを確保する為「希望休」を出してスケジュールを確保するのが一般的です。しかしブラックな介護施設はその約束を守らない傾向があります。

大抵の場合、その主な理由は人手不足です。希望休を提出しても実質的には休めなければプライベートの予定を入れることはほぼできないですよね。そういった環境を不満に感じて退職するケースも少なくありません。

第6位 腰痛の発症

「褥瘡」を防ぐ為に、高齢者の体位変換をすることは介護職にとって重要な業務の一つです。介護施設には身体が不自由な高齢者が多いので、その身体を持ち上げる機会がどうしても多くなります。その相手が小柄なら負担は大きくありませんが、大柄な男性の対応をしなければならない場合もあります。

その為、介護の仕事は勤続年数が長くなるほど、腰痛になりやすいというリスクがあります。そして実際にコルセットを使用しても耐えきれない程の腰痛となった場合はどうしようもありません。腰痛を理由とした退職はホワイトな介護施設でもよくあるケースの一つなのです。

第7位 パワハラ、セクハラの蔓延

一般企業と同様に、ブラックな介護施設でもパワハラ、セクハラが蔓延している傾向があります。上司の部下に対する威圧的な態度もありますが、介護施設の場合は利用者から介護職員に対するセクハラも少なくありません。

その為、介護職員は過度なストレスに晒され退職に至るケースがあります。しかしながらこれはブラックな介護施設に限る話です。ホワイトな施設の場合は、パワハラ、モラハラを発生させない工夫が取り組まれている場合が多いので、そういった環境であれば安心して働きやすいといえるでしょう。

第8位 業務量の負担が多過ぎる

これはブラックな介護施設に多い傾向ですが、離職率が高いと介護職員一人当たりの業務量が必然的に多くなります。人手が不足した結果として本来であれば2人もしくは3人で担当する人数の利用者を一人で担当しなければならないケースも珍しくありません。そうなると、事故やトラブルが起こる可能性が高くなり、職員にとっては過度なストレスがかかることになります。

第9位 夜勤によって健康状態が悪化した

これは初めて介護職を経験する人に起こりやすいケースですが、夜勤によって体調を崩すのは珍しいことではありません。夜勤と日勤を交互に勤務すると、どうしても生活リズムが乱れがちになります。それが睡眠不足を招くわけですが、生活リズムの乱れはストレスにもつながります。その結果、健康状態を悪化させ退職に至るケースもあるのです。

第10位 残業代が当然のように支払われない

残業代の未払いはブラック介護施設の常套手段の一つです。このような介護施設は残業代が支払われなくて当然という空気が完全に出来上がっている場合が多く、疑問を持つことすら許されないような雰囲気の施設も珍しくありません。そしてそういった施設に限って残業時間が長い場合が多いのです。サービス残業が多くなると、退職したくなるのは当然の心理ですよね。その為、残業代の有無は求人にエントリーする前に確かめることが大切なのです。

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