賞与がない?介護職として福利厚生が整った施設へ転職する方法
介護職員に支給される平均賞与額とは
業務内容が大変で給料が安い、という印象がある介護職ですが、実は福利厚生がしっかりしているホワイトな介護施設もあります。受け取る給料がそこまで高くなくても、各種手当や福利厚生がしっかりしていることで、満足しながら働いている介護職員もいるのです。ではそういった福利厚生が整った介護施設では、一体どの程度の金額が賞与として支給されているのでしょうか。
政府統計の総合窓口e-Statの「平成26年賃金構造基本統計調査」によると、企業規模が1,000名以上の法人で働くホームヘルパー(現在の介護職員初任者研修)資格保持者の平均賞与は318,200円です。賞与が支給されない会社も増えてきている昨今では、それなりの賞与額が支払われているといえるのはないでしょうか。
しかしながらこの賞与はあくまで平均賞与であり、全ての介護施設でこのくらいの賞与が支払われているわけではありません。常勤の正社員であっても賞与がない介護施設も珍しくありません。また賞与ではなく、寸志として夏と冬に30,000円程度、給与にプラスして振り込まれる施設もあります。充実した福利厚生を受ける為には、転職の際にしっかりと施設を見極めることが大切なのです。
賞与・年収には地域で格差がある
介護職員として転職する場合、賞与・年収が気になるところですが、一つ意識しておいた方がいいことがあります。それは賞与や年収は地域によって格差があるということです。例えば、東京や名古屋などの大都市圏内など、都市の中心付近にある施設は年収が高く賞与を含めた福利厚生が充実している可能性が高くなります。
しかし中山間地域や、地方にある施設はどうしても賞与、年収が低くなりがちなのです。その為、介護職員として少しでも高い報酬が欲しい場合は、どこで働くのか、という地域を選ぶことも大切です。通勤できない範囲まで転職活動の範囲を広げる必要はありませんが、住んでいる地域の都市部の求人情報もしっかりとチェックしておきましょう。
福利厚生が整っている介護施設の見極め方
介護職として福利厚生が整っている介護施設へ転職する為には、それが整っている施設を見極める視点を持つことが欠かせません。どれだけ書類選考を通過する職務経歴書の書き方を覚えたとしても、それを送る先の介護施設がブラックだったら意味がないですよね。では一体どのようなことを意識すれば、福利厚生が整っている介護施設を見極めることができるのでしょうか。以下に福利厚生が整っている介護施設の見極め方を紹介します。
- 運営母体となっている法人について確認する
介護福祉施設は社会福祉法人や株式会社等、様々な法人により運営されていますが、福利厚生が充実している施設を見極める際は、運営母体の規模を確認することが大切です。小規模な家族経営の企業となると、福利厚生が整っていない傾向があります。しかし様々な業界に事業を展開しているような上場企業のグループ会社が母体だと、福利厚生は整っている可能性が高くなります。
- 求人広告の福利厚生についての情報を面接時に確認する
ブラックな介護施設は、求人情報として充実した福利厚生を提示します。そして入職した後には、そんなものはそもそも存在しないような態度をとる傾向があります。その為面接時に怪しいと感じた場合は、実際に従業員が有給休暇を取得しているのか、もしくは昨年の賞与の実績はどの程度なのかを確認しておきましょう。もちろんデリケートな質問になるのでは、実際に問いかける際は言葉選びを慎重にする必要があります。
- 介護職員の知り合いから口コミ情報を収集する
実際にどのような福利厚生が提供されているのか、それを確認する最も確実な方法は働いている人から話を聞くことです。エントリーを検討している施設で働いている知人がいる場合は、直接話を聞きましょう。もしくはその施設で働いていなかったとしても、介護職員の友人、知人なら情報を持っている場合があります。
介護職として福利厚生が整った介護施設に転職する方法
転職活動を始める前に考えるべきこと
介護職として転職活動を始めるなら、その前に取り組むべきことがあります。それは自己分析です。自分が今後どのようなライフスタイルを送りたいのか、どれだけの収入が欲しいのか、何を目的に働くのか、そういったことを明確にしておきましょう。自分で自分のことを客観的に理解できていれば、それが面接の強みとなります。
何故介護職として働きたいかを明確にしよう
福利厚生が整った介護施設は、離職率が低く従業員を大切にしている傾向があります。その為、中途半端な志望動機や自己PRでは採用されることは難しいといえるでしょう。ではどうすれば採用されやすい志望動機をつくることができるのでしょうか。それは徹底的に考えることです。自分と向き合うしかありません。なぜ介護職として働きたいのか、その志望動機をしっかりと作り込むことで採用される確率は高くなるのです。
福利厚生が充実している施設は採用枠が限られている
介護職として福利厚生が整った介護施設に転職することは簡単ではありません。何故なら、前述したように、福利厚生が充実していて、従業員満足度が高い介護施設は、離職率が低い傾向があるからです。離職率が低ければ求人が出る頻度は低くなり、競争葎が高くなります。したがって福利厚生が充実した施設へ就職する為には、面接対策をしっかりと取り組む必要があるのです。
熱意・情熱をどれだけ伝えられるか
福利厚生が整ったホワイトな介護施設ほど、面接は厳しくなります。その為、面接の際は何故この介護施設で働きたいのか、という自己PRをしっかりと準備しておく必要があります。「働きたい」という熱意・情熱をどれだけ伝えられるかが肝心です。その為に必要なことは、他の介護施設でも当てはまるような言い回しをしないことです。
例えば「介護職員として働きたい理由」を伝えるのと、「エントリーを希望しているAという施設で働きたい理由」を伝えるのでは、後者の方がより熱意が伝わりますよね。その為にはホームページで法人の経営理念などの情報を読み込むことが欠かせません。そしてそこで疑問点などがあればメモしておきましょう。
面接の最後の逆質問で、疑問点を投げかけるのです。このように、面接対策は手間をかけることで、面接官にその熱意が伝わりやすくなります。ホワイトな介護施設にエントリーする際は競争率が高くなることを見越してしっかりと面接対策することが大切なのす。
介護職員初任者研修を受講しよう
初めて介護業界へ転職するのであれば、経験を武器にすることはできません。その為、転職活動をする前に、できるだけ介護職員初任者研修を受講しておきましょう。これはかつてホームペルパ—と呼ばれていた資格ですが、これの有無で採用される可能性は大きく異なります。何故なら、介護職員初任者研修の資格を取得していれば、介護の基礎的な知識と技術があることの証明になるからです。
縁を頼るのも転職活動の効果的な手段の一つ
福利厚生が確かなホワイトな介護施設に転職する場合は、縁を辿るのも有効な手段の一つです。これはあまり知られていないことかもしれませんが、介護施設によっては、「従業員による介護職の紹介制度」を設けて、採用に至ればインセンティブを支給している施設も少なくありません。この紹介によるインセンティブの支給はほとんどの医療系派遣会社が実施していることです。
人脈が多い派遣社員の場合、この制度を活用して定期的にインセンティブを獲得している傾向があります。このような紹介制度を取り入れているのは、実は派遣会社だけではないのです。その為介護職として既に働いているの間に仕事の相談をすれば、積極的に紹介してもらえる可能性があるのです。
このように、福利厚生が整ったホワイトな介護施設へ転職する為には入念な面接対策や自己分析が欠かせません。一般企業への就活でも優良企業には人気が殺到しますよね。それは介護業界でも同じことなのです。
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