上級資格【認定介護福祉士】で年収はどう変わる?
介護業界を変える可能性を秘めた「認定介護福祉士」
介護職員の最終目標「介護福祉士」は権威ある国家資格です。しかし、今後さらに上級の資格である「認定介護福祉士」が始まるってご存知でしたか?これまで介護福祉士が最終目標とされていましたが、さらなるキャリアパスとして新設される「認定介護福祉士」。
これを取得するためには?また、取得したことでどのようなメリットがあるのか?認定介護福祉士を通して今後の介護業界を考えていきたいと思います。
そもそも認定介護福祉士とは?
現在、介護職員としての最高峰の資格は国家資格である「介護福祉士」です。(勘違いされがちですが「介護支援専門員(ケアマネジャー)」は「介護福祉士」の上級資格ではありません。ケアマネは介護職員ではないからですね。)あくまで「現場職員として」の最高峰は介護福祉士でしたが、今後さらに上級の資格として「認定介護福祉士」が新設される予定となりました。
いつの時期から導入されるか未定である認定介護福祉士ですが、なぜ新たに新設するに至ったのでしょうか?それは「介護職員の質をもっと高めないといけない」「質の高い職員には報酬アップもしていかなければいけない」との判断を国がしたからです。確かに求人を見れば、介護職員は低賃金ですね。しかし今後、認定介護福祉士制度によって「年収」や「労働環境」も変化していくと見られています。
認定介護福祉士を取得するには?
介護業界で生きていく方であれば、認定介護福祉士を取得したいと考えるのではないでしょうか?厚生労働省の資料によると、
- 実務経験が7〜8年以上
- 介護チームのリーダーとしての実務経験を有することが望ましい
- 居宅、居住(施設)系サービス双方で生活支援の経験を有することが望ましい
とされていて、下の二点については「経験がない場合は研修等で補う」ことが考えられているようです。しかし、上の一点「実務経験が7〜8年以上」は相当の厳しい設定であると思います。
認定介護福祉士を取得するメリット
上記の通り、受験資格ですら相当のハードルがある認定介護福祉士ですが、取得すると労働環境はどのように変わるでしょうか?そもそも、厚生労働省は認定介護福祉士を下記のように3つに分けて考えています。
- 技術志向の認定介護福祉士
- 教育・指導志向の認定介護福祉士
- 管理志向の認定介護福祉士
したがって、それぞれの志向ごとに変わってくる、というのが答えになってきます。「認定介護福祉士になったからこうなる」と断言することはできないものの「その認定介護福祉士の志向に合わせた分野で指揮を取る」という方向性になるのではないでしょうか。
また収入面では、介護職員の低賃金労働の問題も改善されるのではないかと期待されています。ここからは筆者の考えとなりますが、認定介護福祉士を取得することで「年収アップにつながる」と考えています。なぜなら、現在の「介護福祉士の資格が評価されているということは、介護業界は資格重視の業界と言える」からです。
また、「認定介護福祉士を取得すれば収入がアップする」と言った期待から転職者が増加したり、「認定介護福祉士の受験資格を得るまでは介護の仕事を続けよう」といった考えの人が介護業界とどまることで、深刻化している人材不足が改善される動きがあるかもしれません。それにより、残業時間の減少したり、休日がしっかり取れたりといったことが期待できるでしょう。
おわりに
派遣社員やパート社員にも新たな目標ができることで介護業界が盛り上がっていくかもしれない、そんな期待すら背負っている認定介護福祉士。派遣社員は現在でも、高時給の求人が多くありますが(時給1200円ほどの求人が多くあります)、パート社員では依然として低賃金です。
すべての介護職員が気持ちよく働けるように、報酬面も改善されていくと良いですね。新卒からの職員も、転職した職員も、正社員も非正規社員も、みんながメリットを受ける可能性がある認定介護福祉士に期待しましょう!
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