独立するなら知っておこう。ITエンジニア独立失敗の代表例2選
技術や腕を過信するのは危険
ノマドワーカーやフリーランス等、企業から仕事を請け負ってから自宅で仕事をする個人が増えています。実際に彼らの生活や働き方を記した本がベストセラーとなる事もありますしWebの広告でもフリーランスで働けば年収倍増!と謳う広告も珍しくありません。
「ITが浸透したのに、何故SEの自分は満員電車で苦しい思いをしながら朝早くから出社しなければいけないのか…」「自宅で仕事が出来れば通勤時間や交通費が丸々浮いて余裕が持てる。」「ITエンジニアとして働くなら、転職するよりもいっそ独立してみようかな」と、考えて毎月の給料から独立資金を貯め込み、退職金も合わせて独立するプランを考えているITエンジニアは少なくありません。
しかし独立しても成功するITエンジニアもいれば、失敗し会社務めに逆戻り。あるいは業界から去ってしまう人も少なくありません。今後の独立を考えている人は失敗した彼らの代表的な失敗例二つを見て、参考にしてみてください。
こんなはずでは…と後悔しない為に代表的な失敗例2選
代表的なITエンジニアの失敗例1 仕事をする方法が分からない
念願のITエンジニアとして独立する事になったSE出身のAさん。前会社では社内のプロジェクトで最も技術に優れた人物として評価が高かった為自分なら腕一本で食っていけるだろうと思い独立したのでした。ですが半年後、せっかく独立したのにAさんは求人広告紙や転職サイトに登録し新たなIT会社との面接を受け続ける日が続いています。彼に何があったのでしょうか?
彼に問うと「仕事の取り方が分からず、仕事が出来ない日々が続いた。その後何とか色んな会社に電話をかけまくって仕事ができたけど、報酬を計算してみたらコンビニでのアルバイト時給以下で働かされたよ…」との事でした。彼は営業の知識や相場が分からなかった為に独立に失敗してしまったのです。
会社に務めていると、仕事は営業担当がとってきてくれる事がほとんどです。営業の人間は自社のブランドや実績、人員などを見積もり発注先と金額等を決めていきますがここに発注者と受注者、どちらも出費を抑えて利益を最大にしたい。更に相手方には悪い印象を極力与えたくないという駆け引きが入ります。
最近ではインターネット上で仕事を請け負って、その後発注先の企業に赴いて交渉するフリーランサーが増えていますが、ここで揉める事例が数多く報告されています。前会社で務めていた頃の付き合いから、求人や仕事を回してくれるクライアントもおりますが失敗しない為にも自身の相場や、そういった駆け引きがある事を知っておくべきです。
代表的なITエンジニアの失敗例2 環境の変化に負ける
真面目なSEのBさんは、過酷な労働環境にあっても欠勤や遅刻が無く律儀な性格で腕前は並ですが長年勤めたキャリアや税金などの法務手続きにも長けており周囲は独立しても良いフリーのITエンジニアになるだろうと思われていました。しかし彼もまたフリーランスとして生き残る事が出来ず、ドロップアウトしてしまいます。
彼が失敗した原因は、今までの会社務めとは打って変わって時間に制限が無くなった事でした。Bさん曰く「今まで仕事の納期や遅刻してはいけない怖さで仕事をしていたがフリーとなってからは時間にルーズになってしまって、納期に遅れそうになった。
自分にはフリーのSEは向いていないと判断したよ…」通常の会社員では仕事は何時から何時までと決めていますが、言い換えれば会社が個人のスケジュールを決めてくれる一面もあります。ですがフリーとして働くと、全て自分自身で時間配分やスケジュールを決めなくてはいけません。しっかりした人間でも、時間が無限にあると勘違いして明日やろう明日頑張ろうと先送りにしようとする落とし穴があります。ここに注意が必要です。
独立は楽な面もあれば会社務めとは違った辛さもある
フリーで働くのは確かに楽な一面もありますが、そればかりではありません。今回紹介した事例以外にも、税金や年収の低下などで家族からの理解を得られなくなったなどのケースもあります。独立を夢見ることは悪い事ではありませんが、本当に自分は独立出来るのか?と熟慮しておく必要があるでしょう。
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